秋の表彰シーズンに向けて 表彰楯と表彰盾の区別
6月も終わりになると、秋の表彰シーズンに向けての表彰記念品の製作依頼が増えてきます。
特に企業表彰や研究会、学会、総会などの表彰記念品については、ブロンズ像よりは表彰楯や表彰盾を利用されることが多いです。
日本金属工芸所に対してお客様方からよく質問されるのは、表彰楯と表彰盾の違いです。
楯 という漢字と 盾 という漢字により、何が違うのか、どちらの「表彰タテ」がその表彰に適しているのか、
発注をする担当者さんからすると悩むようです。
もう何年も前から同じ質問を受けますので、同じような回答をメールや電話で繰り返しておりますが、自分たちがこれまで扱ってきた表彰タテは、
楯なのか盾なのか、どちらが正しいのかを担当者が変わるたびに聞いてこられる企業さまもおります。
表彰楯(ひょうしょうたて)と表彰盾(ひょうしょうたて)は、たしかに一般的には類似した意味を持つ言葉です。
ですが、弊社の解釈としましては微妙な違いがあります。
表彰楯は、通常は木製またはプラスチック製の盾状の装飾品であることが多く、表彰や栄誉を称えるために受賞者に授与されます。
その記念事業や対象によるところが大きいのですが、一般的には文字やエンブレム、ロゴなどが楯の表面に刻まれ、授与される人の名前や功績がプレートやレリーフなどに記されます。
表彰楯は、スポーツの大会やアワード、コンテスト、学校や企業の表彰式などで使用されることが多く、弊社でも日々、何かしらの記念品を製造しております。
それに対して表彰盾も、表彰や栄誉を称えるために授与されるレリーフやマーク、金属表彰状が付くものですが、
一般的には盾の形状がワッペン形であることが多く、レリーフも金属製であることが多いです。
レリーフの形状は平たい円形または楕円形の形状であることがほとんどですが、デザインによってはごつごつした肉彫りの彫刻作品などが取り付けられることも。
弊社の場合の表彰盾は、ワッペンスタイルのシンプルな木製のものが多く、そこに文字やエンブレム、ロゴが彫られることもあります。
授与される人の名前や功績だけが記されることはなく、レリーフやメダルのようなものが一緒に取り付けられます。
表彰盾もまた、スポーツ大会やイベント、企業の表彰式、団体の記念行事などで使用されることが一般的です。
弊社がもう何十年も製作しております「赤門盾」などは、しっかりとワッペン形の板にレリーフが取り付けられております。
よって、その板の形状がワッペン形かどうかで、表彰楯なのか表彰盾なのか、を弊社では文字で区別しております。
板がワッペン盾状であるかどうかです。
ただし、具体的なデザインや用途で、また授与される団体やイベントによって、その呼び方、使い方が異なりますので、
絶対にこれは楯である、または盾である、とは断言できないケースも沢山ございますので、あまり気にされませんことをお伝えしております。